ジュゴンに会えるのはおジュゴンでる時だけ
前の記事書いてからめちゃくちゃ時間開いてしまった。
駄洒落についてはコレでお終いにします。
劇中で言っていた駄洒落のルールは前回言っていた通り、
・駄洒落で使うワードは世界観を壊さないようにカタカナ語にする
・イアンさんに上手く芝居を渡せるように話の始まりと終わりを明確にする
の二つ。
コレに更に個人的に課していたのは、
・稽古であれ本番であれ一回言ったやつはもう二度と言わない。
ピラニアのだけ例外で一回稽古でやった後、本番でも言ったが、これは本当に例外。
舞台の芝居は再現性の高さも重要なので、気分とかで変えて良いものではないとは思っている。とは言え、繰り返してやってきたことを新鮮に毎回やるのは難しい。
また、“笑い”に関して言えば、これは特に鮮度がある方が絶対に良い。
その為、駄洒落だけは日替わりネタにしていた。そういうのが劇中に一つでもあれば、作品の鮮度は上がる!多分。
まあ、ここまで考えても実際に披露してきちんと笑いを取る、というのは本当に難しいもので。
ピラニアのやつだけ稽古と本番で二回やったのは、それが稽古場で思いの外めちゃくちゃウケたからだ。じゃあ、本番でも滅茶苦茶ウケたのか、と言われれば、正直そうでもなかった。
これは稽古場では自分が駄洒落を言うのが決まっていたから、その場にいる人たちは駄洒落を聞く耳に既になっていた、というのも大きいと思う。また、稽古場でめちゃくちゃウケたのだから、本番でもそれなりにウケるだろう…というのが本番では少しあって新鮮さに濁りがあった気もする。(言い訳)
個人的に気に入っていたけど、あんまりお客さんにピンときてなかったというのもある。
・ドラキュラの職場はちゃんと休憩付き(吸血鬼)。
多分これは他では聞いたこと無い駄洒落だと思うので、凄く新鮮さがあったと思うが、新鮮すぎてあまり伝わってなかったか、逆に感心するような感じがあって、全然ウケてなかったように思う。
・カナダ人の妻子持ちの男が他所から来た女と浮気をしていたそうで。男は本気になったのですが、あっさりフラれてしまったんです。男と違って女はカナダ(身体)だけの関係だったんですな。
↑これは思いついたは良いけど、個人的にボツにした。駄洒落になっているだけでなく、身体だけの関係だった・カナダでだけの関係だった、という二重の意味も掛かっているのだが、100%伝わらないだろうな、と思ったからだ。
色々縛りを設けても、お客さんに伝わらずにウケなければ意味が無い。
一番ウケたのは
・アマゾンに行って失敗してくる冒険者が多いそうです。彼らに私は言ってやりたい。考えが甘いぞん!と。
だった。
やはりシンプルは強い。
とまあ、こんな試行錯誤をしながら、そもそもこのシーン、本当は蛇足なんじゃないか…?という恐怖心を散らしていた部分もある。
ただ、この試行錯誤が楽しい。
本来は真面目寄りな作品でこういう遊びが出来るのは幸せである。